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皆さんこんにちは!
株式会社中村瓦の更新担当の中西です!
さて今日は
日本の気候は、豪雨・台風・強風・猛暑・寒暖差が激しい。屋根に求められるのは、「雨を入れない・入っても逃がす・劣化を遅らせる」——この三拍子です。瓦屋根は耐久性・断熱性・意匠性に優れ、正しく設計・施工すれば半世紀スパンで建物を守ります。ここでは素材選び→下地→納まり→緊結→点検まで、現場で本当に効く知識を一冊に。
和形(J形):日本の伝統意匠。棟・鬼瓦までの“見せ場”が活きる。
平板(F形):モダン外観にマッチ。太陽光との納まりが◎。
S形:波形で陰影がリズミカル。南欧風の外観に。
防災瓦:ロック機構やかみ合わせ強化で耐風・耐震に強い。
選び方の指針
立地(沿岸・多雪・多風)×勾配×意匠×周辺景観×メンテ体制を総合判断。瓦そのものの耐久は50年以上(※釉薬瓦など)を見込めます。
下葺材(ルーフィング):改質アスファルト等で重ね方向・寸法を厳守。谷・軒先・立上りは増し張り。
野地合板:12mm以上を基本に留め付けピッチを統一。既存下地は腐朽・含水を確認。
通気:軒から棟へ空気が抜けるルートを確保。結露を逃がし、夏場の屋根裏温度を抑える。
二次防水が整っていれば、想定外の吹き込みや結露水が屋内に落ちずに逃げられます。
軒先:水返し+防鳥をセット。真っ先に風雨を受けるのでビスピッチ短め。
ケラバ(妻側):風の巻き込みポイント。働き幅と面戸部の処理が要。
谷:ステン/ガルバの谷板金に十分な幅と水上側の立上り。清掃口や点検性も確保。
棟:湿式(漆喰)から**乾式棟(棟金物+芯木+ビス)**へ。通気棟で結露と夏熱を排出。
仕上げ前に写真検査。ビス座り・端部かみ込み・板金の立上り・下葺の連続性を記録しておくと、後年の保全が段違いに楽です。
桟瓦の全数緊結(ステンレスビス/釘)。
棟補強金物+芯木で、棟の持ち上がり・ズレを抑制。
雪止め金具は地域基準で配置。
異種金属接触の絶縁(銅×アルミなど)は必須。
重さ=弱さではありません。固定方法と荷重伝達を正しく設計すれば、瓦屋根は風・揺れにしなやかに強い。
ハゼ掴み・支持金具で野地貫通を極力避ける方式を優先。
配線ルート・点検歩廊を設計段階でセット。
パネル周囲の雨仕舞いと通気が崩れないディテールに。
[ ] 雨上がりに天井のシミ
[ ] 棟の波打ち・ズレ、面戸の欠損
[ ] 谷板金のサビ・穴、落葉詰まり
[ ] 軒樋のオーバーフロー跡
[ ] 強風後の瓦の浮き・割れ
→ 1つでも該当なら専門点検を。高所は絶対に無理をしないでください。
屋根全体の反り・野地の傷みが広範 → 葺き替え検討。
棟・谷の局所劣化 → 乾式棟化・谷板金交換で延命。
築30年超で未点検 → まずは現地診断へ。
瓦屋根は、正しい二次防水×緻密な納まり×全数緊結で“半世紀品質”へ。
現地診断→写真報告→プラン→施工→定期点検まで一気通貫で対応します。
「台風に強くしたい」「棟だけ直したい」など、お気軽にご相談ください。